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拍手!〜将棋対局 
2007/04/29 ・ NEWS/TV
28日、ローザンヌバレエのテレビ放映のためにビデオをセットしようとして、たまたま見てしまった。
「竜王 vs ボナンザ」
「なんだぁ将棋の対局かあ」と思いきや、
「コンピュータ!?」
人間 vs コンピュータの戦いだった。

NHK衛星第2 「運命の一手 〜渡辺竜王VS人工知能ボナンザ」

将棋は子どもの頃に少しやったきり。囲碁は、マンガ「ヒカルの碁」にハマって興味をもち、あれこれ調べて囲碁番組もテレビで見たりしていたが、自分で楽しむまでにはいたらず。チェスは学生の頃少しやってみたが、「定跡」の壁に頭ウニウニ。
どうやら、盤上勝負に必須な「定跡(定石)」と、先の先まで読まなければいけない脳内シミュレーションが、私の単純脳細胞と相性悪い。ポーカーフェイスでないのもまずい。直感勝負じゃダメなのね(苦笑)。

そんなマヌケな私が見ても、「竜王 vs ボナンザ」対局はすごい。すごかった。すさまじい緊迫感に、目が釘付けになった。
竜王ってだれ? ボナンザって?
予備知識がないままいきなり見る。最初は日本人と外国人が戦っているのかと思ったわ。ボナンザは、保木邦仁さんが開発した将棋のソフトだった。

番組の演出もよかったんだろう。編集もBGMまでも、いい出来だなあと思った。将棋にたしなみがない私が見ても、局面がどうなっているかが把握できた。試合の合間にはさまれた竜王と保木さんそれぞれのインタビューで、二人がどういう心境なのかもわかった。

対局は、きちんと公式戦の形がとられていた。開発者・保木さんはパソコン画面を見ながら、プログラムが示した通りに差していく。竜王がひとりでパソコン画面に向かって戦うわけじゃなく。時間制限の時計も置いてあり、会場内にある大盤には、解説者もついていた。持ち時間は各2時間。この時間制限が、プログラムにとって大きな壁となったことはあとでわかる。

これは、人間対コンピュータというよりは、プロ棋士と開発者の真剣頭脳勝負だろう。コンピュータの差す1手に、育ててきた開発者の祈るような気持ちが見える。ただの機械ソフトが、育てられた子どもに見えてくる。
ちなみに開発者・保木さんご自身は、将棋の腕前はそれほどでもないとか。

中盤になり、ボナンザが竜王を追いつめる。このままコンピュータが勝ってしまうの!? ドキドキした。できれば人間に勝って欲しいと思っていた。開発者の力を注ぎ込まれた子ども(プログラム)とはいえ、プログラムに打ちのめされるヒトの姿は見たくない。

まだ若いけれど、かなり上の位置にいるらしい渡辺竜王という人は「正直、やりたくないですよ」とインタビューで本音をもらしていた。負けると将棋界のなかでも大変なことになるらしく、いろいろ覚悟を決めてのぞんでいるようだった。

結果は、終盤でボナンザが「見落とし」の1手を差し勝負を分けた。 竜王の勝利。
竜王はそのとき2つの手を読んでいて、守りの1手を差されたら、もう勝つ見込みはなかったらしい。だがボナンザは、そのどちらとも違う1手を差してしまった。人工とは思えない、人間くさい見落としが不思議だった。
どちらにとっても冷や汗の瞬間だった。

計算しているボナンザは、あらゆる手を追跡しようとする。終盤、複雑な状況になってくるとその追跡は膨大な数になる。将棋は取った駒が使えることも複雑になる原因らしく。時間制限も計算に入れている中で、中途半端な見切りのまま1手を差してしまう。詳しい専門的なことはわからないが、そういうことらしかった。ボナンザの持ち時間は投了時点で、残り5分しかなかった。(竜王は49分残し)

とにかく、見ていて緊張・興奮した。すっごい!おもしろかった。
いいものを見せていただきました嬉しい。 渡辺竜王が勝ってホッとした。
対局前の大方の予想は、竜王があっさり勝ってしまうんじゃないか、プログラムがどこまで善戦できるのか、勝負にならないんじゃないか、というものだったらしい。
善戦どころか、おびやかし、危機感を与えた。人工知能が人間を相手に、見応えのある局面を作った。

あとで調べてわかったが、ボナンザは、開発者・保木邦仁さんが「2004 年頃から趣味で作り始めたコンピュータ将棋プログラム」。驚いたことにフリーソフトとして公開されている。
2006年「第16回世界コンピュータ将棋選手権」初出場で優勝。驚異の将棋ソフトとして注目を浴びているとか。

【Bonanza - The Computer Shogi Program】
http://www.geocities.jp/bonanza_shogi/

チェスの世界王者を破った「ディープ・ブルー」というプログラムがある。「そのアルゴリズムと、基礎的な部分は同じ方式で作られ」ているらしい。

戦った渡辺竜王も、すごいソフトを作った保木さんも、人間の脳ってまだまだ捨てたもんじゃないのね。というか自然脳の力と可能性に驚く。

保木さんという人は、テレビで見ていてもなかなか好感のもてる感じの良い人で、奢った部分も見えず、終始、不安そうに笑いながらインタビューに答えていた。
公式の会場での対局経験など初めての様子で、
「これもう詰んでるから、詰んでるよね」「自分のときに言うの?」と隣の人に聞きながら、きちんと竜王に向かって座り直し両手をついて「まいりました」と頭をさげていた。途中のインタビューでも「こんなに緊張すると思わなかった」と正直なところを語っていた。

余談:見てませんが、番組冒頭の保木さんの歩きタバコ(?)をわざわざコメントで指摘しているくだらない女性がいましたね(どこを見てるんだ。すごいプログラムを評価してやれよ!)。またその書き方が皮肉っぽいというか。私はヘビースモーカーなこともあって、嗜好の部分をとやかく言う人を見るとムカつきます。タバコの似合う男はカッコいいとすら思っています。どこであろうと人混みでや、吸いがらを道にポイするのはダメですけどね。どうでもいいけど、内容に関係ない部分にまでマナー・チェックなおばさん。イヤミだなあ。こういう女性が完璧な子どもを作ろうとして墓穴ほるんだよ。まあ私も余計なお世話ですけどね。

この対局に関するリンクなどは、以下サイト頁に詳しく網羅されている。
興味がある人は覗いてみると楽しいかも。

「最強の将棋フリーソフト、ボナンザ」
http://toybox.tea-nifty.com/memo/2005/11/post_b7ff.html

この対局を提供したのは大和証券だった。
サイトに対局の様子、関係者の感想など載っている。

大和証券杯特別対局 渡辺明竜王 vs ボナンザ
〜世界No.1コンピュータ将棋ソフトは竜王を超えられるか〜
http://jsa.weblogs.jp/daiwa/

渡辺明(あきら)竜王 1984年4月23日生。

平成16年12月、20歳8カ月で初タイトル「竜王」を獲得。
平成17年11月、歴代最年少で九段に昇段。
竜王戦3連覇を達成し、「優秀棋士賞」「最多勝利賞」(41勝)を受賞。
プロフィールはこちらなど↓
http://www.shogi.or.jp/syoukai/title/watanabe-a.html

「渡辺明のブログ」←棋士ご本人のブログ
「明日、ボナンザ戦テレビ」
http://blog.goo.ne.jp/kishi-akira/e/4479014b658180fbdecc0c06e10bf002

ニュース記事からわかりやすいのをひとつ。←1番参考になった。
SANSPO.COM(社会)
http://www.sanspo.com/shakai/top/sha200703/sha2007032200.html

28日のBS放映は、21日の再放映だったようです。
・2007/5/5 10:00〜11:38 CS囲碁・将棋チャンネル
でまた放映されるようです。CS〜〜! 間口せまいのね。
こんなおもしろい番組は、誰でも見られる地上波でもやるべき!
こんな見応えある番組を、民放でも作るべき!
くだらないワザとらしいお笑いばっか垂れ流してんじゃない。
(“NHK”を褒めているわけではないので念のため)
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